Internet Media Awards 2023 : 出生数80万人割れの衝撃。地方の少子化対策はここがズレている
テキスト・コンテンツ部門
真実を伝え、人々の心を動かした作品
出生数80万人割れの衝撃。地方の少子化対策はここがズレている
オウンドメディアの可能性を切り拓いた記事
受賞コメント
OTEMOTO 小林明子
小林明子(こばやし・あきこ) OTEMOTO 創刊編集長
毎日新聞、週刊誌AERAの記者を経て、2016年9月にBuzzFeed Japan入社。ダイバーシティやサスティナビリティの特集を実施し、ニュース部門の編集長、BuzzFeed Japan編集長を歴任。社会課題とビジネスの接点に関心をもち、2022年4月に株式会社ハリズリーに入社。同年8月10日にウェブメディア OTEMOTO[オ・テモト]を創刊。Twitter : @akiko_kob
毎日新聞、週刊誌AERAの記者を経て、2016年9月にBuzzFeed Japan入社。ダイバーシティやサスティナビリティの特集を実施し、ニュース部門の編集長、BuzzFeed Japan編集長を歴任。社会課題とビジネスの接点に関心をもち、2022年4月に株式会社ハリズリーに入社。同年8月10日にウェブメディア OTEMOTO[オ・テモト]を創刊。Twitter : @akiko_kob
選考委員より
中央地方双方、ずれまくっている少子化対策だが、特に、地方における少子化の原因について、「そもそも女性たちが就職したいと思えるような魅力的な職場が地元にない」ことを、さまざまなデータから読み解き、それに基づく提言を行っている本稿の示す観点は、多くの人たち、特に当事者の女性達にとっては、今わかったことではない当然のことだ。にもかかわらず、地方の施政者達にも国の施政者達にもそれは見えていない。オールドメディアのマスコミの発信の中枢にいる人たちにも見えていない。理解と関心がなければ見えないし、見えなければ書けない。マスコミではなく、こうした女性向けのオウンドメディアだからこそ生まれた記事なのだろう。その内容に拍手喝采すると同時に、社会派インターネットメディアとしてのオウンドメディアの可能性を拓いてくれた本稿に、本年度のJIMAテキスト部門賞を捧げたい。(干場弓子)
2022年の出生数が80万人を割るという報道により現金給付や子育て支援が議論される中、社会減に焦点をあて、地方の少子化対策のズレを指摘する専門家の解説とデータをまとめました。税金を使う少子化対策は画一的な価値観を押し付けがちですが、個人の選択の自由について改めて問題提起しました。
この記事は「読みやすい」という評価も多くいただきました。広告がほとんどないためです。OTEMOTOは「誰もが尊重され、自由な選択ができる豊かな社会」を目指し、2022年8月に創刊。老舗鞄メーカー土屋鞄製造所の親会社が運営しています。ネットメディアの持続可能な運営が課題となる中、新たな事業モデルになりうると考えています。