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Internet Media Awards 2025 : 能登半島地震 被害状況マップ

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選考委員特別賞

選考委員が特筆すべきとした作品

能登半島地震 被害状況マップ/テレビ朝日報道局クロスメディアセンターデジタルニュース班

地元発信のきめ細かい報道。インターネットメディアならではの優位点を活かした作品

Internet Media Awards 2025 選考委員特別賞 - 能登半島地震 被害状況マップ

受賞コメント

テレビ朝日報道局クロスメディアセンターデジタルニュース班 (阿久津友里、今井友理、今村優莉、大場美優、今野達也、佐藤俊輔、中川ノア、中村恭平)

能登半島地震では発災直後から膨大な映像がテレビ朝日に集まりました。特に多かったのが「視聴者スマホ撮影映像」です。そこには「揺れている最中」や「津波、地滑りの瞬間」等が鮮明に映っていました。それらをマッピングし「いつ、どこで、何が起き、今どうなっているのか」を「映像」で伝えることにこだわりました。

ウェブの強みである「尺制限がないこと」と地図表示の良さである「一覧性・アーカイブ性」を活かし、125本の動画を掲載。合計6,000万超の再生数を記録しています。

その制作過程で力を発揮したのが「デジタル取材部」と「マッピングCMS」です。前者はフェイク動画の確認チームです。1本1本、丁寧に真贋を見極めてくれました。後者は東日本大震災の定点観測企画「REC from 311」で開発したCMSです。発災直後、迅速に本企画を開始できたのは、実績あるこのCMSのおかげです

このたびは栄誉ある賞をいただき、大変光栄です。チームの皆と共に、今後も正確で有益な災害報道に努めていきます。最後に、厳しい状況下にも関わらず動画を提供してくださったすべての方々に、心より感謝致します。本当にありがとうございました。
(佐藤俊輔 / テレビ朝日報道局クロスメディアセンター デジタルニュースプロデューサー)

テレビ朝日報道局クロスメディアセンターデジタルニュース班
テレビ朝日ニュースコンテンツのデジタル展開、および、オリジナル企画・ABEMANEWS(速報・定時ニュース)の制作を担当。ライブ配信や災害報道でもデジタルの力を活かしたユニークな発信を続けている。YouTube登録者447万人、TikTokフォロワー420万人。

選考委員より

この5年でインターネットメディアは質量ともに飛躍的な成長を見せ、もはやオールドメディアと区別せず横に並べたアワードを設けてもいいのではないかと実感したのが昨年であった。
その思いは今年も変わらないが、一方で、インターネットメディアならではの優位点を活かしたジャンルも当然のことながら存在し、その1つが地元発信のきめの細かい報道だろう。それは地方局、地方紙はもはやカバーしえないブラインドスポットとなりつつある。そのことを、表現はプリミティブながら端的に丁寧に見せてくれたのが、この作品だ。地元の方にとっては実効力のある情報であり、全国に向けては意識の風化に待ったをかける。
今後、このような試みが随所で行われることを期待して、選考委員特別賞を贈る。  (干場弓子/(株)BOW&PARTNERS 代表、(株)ディスカヴァー・トゥエンティワン共同創業者・前社長)