IMA

IMA2022:調査報道講座 オープンデータ活用術

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アクション・フォー・トラスト部門
メディアやコンテンツの信頼を築くための静的・動的な活動

調査報道講座 オープンデータ活用術

情報収集と解析の手法、オープンデータの扱いを公開

https://slownews.com/stories/GSl0Tzxp1jU

【受賞者】 Slow News 熊田安伸

受賞コメント

こんな素敵な賞をいただけるなんて、望外の喜びです。ありがとうございました。NHKを辞めて半年、全国の地方紙を中心に記者の皆さんに調査報道のテクニックを伝える講座を行ってきました。驚いたのは、多くのメディアに恒常的な研修機能が備わっておらず、OJTで伝えられるはずの取材手法も、どこかで途切れてしまっていることでした。WEBが発達した今の時代こそオープンソースから得られる情報は多く、どう利用するかで取材の深さも速さも格段に差が出ます。実際に利用していただき、成果が出たと聞くと本当に嬉しく、書き続けた甲斐がありました。受賞をきっかけにより多くの人に利用していただければと。リアル講座のご用命もお待ちしております。

受賞者プロフィール

SlowNews シニアコンテンツプロデューサー。NHK記者として1990~2021年、沖縄局、社会部、新潟局、仙台局、ネットワーク報道部で、公金をめぐる経済事件や災害前線報道、デジタル発信(政治マガジン、NHK取材ノート、AIリポーターヨミ子)を手掛ける。Nスぺ「追跡 復興予算19兆円」でギャラクシー賞、放送人グランプリなど、「調査報告 日本道路公団」で芸術祭優秀賞。2006年の民事裁判で最高裁が記者の取材源秘匿を認める初判断を勝ち取る。記者・編集者が知識を共有するためのNPO法人「報道実務家フォーラム」理事。

選考委員より

国の事業や補助金、官報あるいは入札……。政府や自治体など公的機関には膨大な情報があるが、その情報がどこにあり、どうすれば引き出せ、どんな意味を見いだせるかを知っている人は多くない。元NHKで現スローニュースの熊田安伸氏は長年の調査報道の経験から、そうした情報収集と解析の手法、とくにオープンデータの扱いについて連載で公開した。昨今注目されるOSINT(Open Source Intelligence)的な技術だが、同業者目線で総覧的に紹介しており、読み物としてもおもしろい。また、このノウハウの先によい報道が出てくることを期待しているのが伝わってくる。「メディアやコンテンツの信頼を築くための活動」という意味で、非常に本賞にふさわしい。(森 健)