Internet Media Awards 2023 : AIと呪文で、もう逢えない妻の新しい写真を捏造した(CloseBox)
メディア・イノベーション部門
新しく創造的な技術や革新的な仕組みの作品、取り組み
AIと呪文で、もう逢えない妻の新しい写真を捏造した(CloseBox)
「進化し続けるAI技術にどのように付き合っていくか」、考えさせられる作品
受賞コメント
株式会社テクノコア テクノエッジ編集部 シニアエディター兼コミュニティーストラテジスト 松尾公也
松尾公也(まつお・こうや)
1978年よりシンセサイザー、1982年よりコンピュータに触れ、以後、一貫してコンピュータ、ネットワークをメディアとして報じる側の仕事に携わる。メディアとしては活版、写植、DTP、メルマガ、Webメディアと媒体は変わったが、いずれも業界でも早い時期に次へのシフトを行ってきた。現在では多くの執筆者への原稿依頼・原稿整理・公開と、自分自身での執筆・公開をこなしている。
プライベートではガジェット楽器、iPhone、iPad、妻が遺した歌声による歌唱合成を駆使した音楽制作を趣味としており、東京ドームでのライブ演奏、フジテレビ、NHKでの番組内ライブ演奏経験あり。
2014年からポッドキャスト「backspace.fm」を米国在住のエンジニアとスタート。毎週4時間以上の配信を行い、現在では多くの有料購読者も抱える人気番組となっている。
2023年には「AIアートグランプリ」にて、AIが新たに生成した亡き妻のイラストや音声を使った「Desperado by 妻音源とりちゃん[AI]」がグランプリを受賞した。
1978年よりシンセサイザー、1982年よりコンピュータに触れ、以後、一貫してコンピュータ、ネットワークをメディアとして報じる側の仕事に携わる。メディアとしては活版、写植、DTP、メルマガ、Webメディアと媒体は変わったが、いずれも業界でも早い時期に次へのシフトを行ってきた。現在では多くの執筆者への原稿依頼・原稿整理・公開と、自分自身での執筆・公開をこなしている。
プライベートではガジェット楽器、iPhone、iPad、妻が遺した歌声による歌唱合成を駆使した音楽制作を趣味としており、東京ドームでのライブ演奏、フジテレビ、NHKでの番組内ライブ演奏経験あり。
2014年からポッドキャスト「backspace.fm」を米国在住のエンジニアとスタート。毎週4時間以上の配信を行い、現在では多くの有料購読者も抱える人気番組となっている。
2023年には「AIアートグランプリ」にて、AIが新たに生成した亡き妻のイラストや音声を使った「Desperado by 妻音源とりちゃん[AI]」がグランプリを受賞した。
選考委員より
近年急激な進化を遂げている生成系AIを利用して亡くなった妻の写真を生成し、新たなテクノロジーのユースケースとして話題になった。
イノベーティブなアイデアは賛否両方の側面で話題になるものであるが、本取り組みも、発表後故人との向き合い方について賛否両論が沸き起こった。
AI そのものは道具にしか過ぎず、それをどう使っていくか、倫理的に許される範囲はどこまでなのか、それは社会に委ねられている。今後進化し続けるAI技術に対してどのように付き合っていくのかを考えさせられる良いコンテンツであった。
寄せられた反対意見についても本人が真摯に回答をしており、その姿勢にも好感が持てた。(関治之)
イノベーティブなアイデアは賛否両方の側面で話題になるものであるが、本取り組みも、発表後故人との向き合い方について賛否両論が沸き起こった。
AI そのものは道具にしか過ぎず、それをどう使っていくか、倫理的に許される範囲はどこまでなのか、それは社会に委ねられている。今後進化し続けるAI技術に対してどのように付き合っていくのかを考えさせられる良いコンテンツであった。
寄せられた反対意見についても本人が真摯に回答をしており、その姿勢にも好感が持てた。(関治之)
永遠の別れの後のストーリーをテクノロジーを交えて発信していくことを始めて10年近くになりますが、AI技術が一般化してきたことによる変化のサイクルは著しく、だからこそ生と死の境界に踏み込む活動をしている当事者視点で、どのように考えてこれらの技術と接しているのか、こういうやり方もあるという提案をしていけたらと思います。
一方でこうしたメッセージに反感を抱く人に向けた解説も欠かさないように、しかしそれに怯んで行きすぎた配慮をすることのないよう、新しい技術を活かした発信の仕方を考えていきたいと思います。