IMA Internet Media Awards 2024 : カメラを頭に乗せて川を渡るーー軍の圧政下のミャンマー、ジャーナリストが命をかけて伝えたいこと 投稿日: 2024年3月15日 ソーシャル・グッド部門社会に対しよいインパクトをもたらした作品カメラを頭に乗せて川を渡るーー軍の圧政下のミャンマー、ジャーナリストが命をかけて伝えたいこと命をかけて活動を続ける表現者たちの視点と生き様を映像で捉えた作品受賞コメント久保田徹(Yahoo!ニュース ドキュメンタリー)この度の受賞をとても嬉しく思います。「辺境のフィルムメイカーたち」は、タイの国境付近で活動しているミャンマー人映像作家たちを写したドキュメンタリー作品です。私は2022年にミャンマーで撮影中に国軍によって拘束され、111日後に解放されました。私は帰国後、北角裕樹らと共に、Docu Athan(ドキュ・アッタン)という団体を立ち上げ、ミャンマーから逃れながらも制作を続ける表現者を支援しています。本作品はそのような背景のもと制作されました。ミャンマーをめぐる報道は減少していく一方ですが、当事者たちが自分たちで発信をできるような環境づくりを目指しています。今後も、「取材する側」と「される側」の境界線を超越しながら、共に制作をしていくつもりです。 久保田徹/ドキュメンタリー映像作家、一般社団法人 Docu Athan代表理事 1996年神奈川県生まれ。慶應大学法学部在学中の2014年よりロヒンギャ難民の撮影を開始し、ドキュメンタリー制作を始める。以降、BBC, Al Jazeera,NHK Worldなどにてディレクター、カメラを担当。2022年7月にミャンマーにて撮影中に国軍に拘束され、111日間拘束を経て解放。帰国後、ミャンマーの表現者を支援するプロジェクトDocu Athan(ドキュ・アッタン)を立ち上げる。選考委員よりミャンマーのクーデターから3年。世界の様々な国・地域で紛争や人権侵害が次々と起きる中で、未だ平和の訪れは遠いにも関わらず国際社会からの関心は薄れてゆく。自身もジャーナリストとして抗議デモの撮影中に国軍に拘束された久保田氏は、そんなミャンマー出身のジャーナリストや映像作家たちに光を当てる。「伝える人がいなくなったら世界から忘れられる」命をかけて活動を続ける表現者たちの視点と生き様を映像で捉えたのがこの作品だ。表現者2人の作品を通し、自らの国に命や生活を脅かされる人々が経験している日常を私たちは知る。戦地のジャーナリストたちの存在の意味を伝える作品ともいえる。ミャンマー人の映像作家を支援するためのオンラインプラットフォーム「Docu Athan」の広がりにも期待したい。 (渡部カンコロンゴ清花/NPO法人WELgee 代表)
この度の受賞をとても嬉しく思います。「辺境のフィルムメイカーたち」は、タイの国境付近で活動しているミャンマー人映像作家たちを写したドキュメンタリー作品です。私は2022年にミャンマーで撮影中に国軍によって拘束され、111日後に解放されました。私は帰国後、北角裕樹らと共に、Docu Athan(ドキュ・アッタン)という団体を立ち上げ、ミャンマーから逃れながらも制作を続ける表現者を支援しています。本作品はそのような背景のもと制作されました。ミャンマーをめぐる報道は減少していく一方ですが、当事者たちが自分たちで発信をできるような環境づくりを目指しています。今後も、「取材する側」と「される側」の境界線を超越しながら、共に制作をしていくつもりです。