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Internet Media Awards 2025 : 障害のある人のための災害情報を届ける活動「#障害者を消さない」

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U30’s View

次世代を牽引する30歳未満の推薦委員が選んだオンラインコンテンツの中から優れた作品・活動を表彰

障害のある人のための災害情報を届ける活動「#障害者を消さない」/株式会社ヘラルボニー

日本社会のあり方そのものの批評、また、人はなぜ創作を行うのかという普遍的な問いを提示する作品

Internet Media Awards 2025 U30's VIEW - 障害のある人のための災害情報を届ける活動「#障害者を消さない」

受賞コメント

株式会社ヘラルボニー

このたびは「Internet Media Awards 2025」において、U30’sVIEW賞に選出いただき、誠にありがとうございます。まず、令和6年能登半島地震および本年3月の岩手県大船渡市の火災により被害に遭われた皆さまに、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。「#障害者を消さない」プロジェクトは、災害時に障害のある方が取り残されない社会を目指し、発信を続けてきました。受賞を通じて、改めてこの課題を知っていただく機会となれば幸いです。本活動はSNS発信からメディア露出へと広がり、さらに自治体の避難計画や研修の参考として問い合わせをいただくなど、社会課題を伝える重要性を実感するものとなりました。
今後も、企業体であり運動体でもあるヘラルボニーだからこそできる発信を行なって参りたいと思います。改めて関わってくださった皆さまに、この場を借りて心より御礼申し上げます。

選考委員より

東日本大震災から14年が経ち、人々の記憶は早くも風化しつつある。あまりに広範囲の被害で、被災者一人一人に多様な物語が生まれたが、その多くは、我々が知ることがないまま、今日までひっそりと生きられてきた。本作では、一人の障害者が、震災でどのような経験をしたのかが、決して大きな物語には回収し得ない具体性を以て描かれているが、それは同時に、日本社会のあり方そのものの批評ともなっており、また、人はなぜ創作を行うのかという普遍的な問いの提示ともなっている。強く印象に残る動画で、心を打たれた。派手ではないが、必要な情報が適切に整理されたサイトの作りにも誠実さが感じられた。 (平野啓一郎/小説家)