若年層にニュースをどう届けるか——「日本テレビ『news zero』とショートムービープラットフォーム「TikTok」の相互作用と未来図」開催レポート
2021年7月6日、インターネットメディア協会(JIMA)主催によるオンラインセミナー「日本テレビ『news zero』とショートムービープラットフォーム「TikTok」の相互作用と未来図」が開催されました。スピーカーには日本テレビ『news zero』統括プロデューサーの井上幸昌氏、TikTok Japan Head of Marketingの徳永裕之氏、同じくTikTok Japan Head of News Contentの今井佑氏を迎え、司会・モデレーターとして株式会社翔泳社 MarkeZine編集部 副編集長の道上飛翔氏がディスカッションをリードしました。
JIMA会員を対象に行われた本セミナーには100名近い方々に参加いただき、プレゼンテーション、各テーマについての質疑に回答いただく形で、活発な議論が繰り広げられました。セミナーの様子の概要を一部ご紹介します。(JIMA事務局)
*JIMA会員は、動画全編の視聴が可能です。ただし、登壇者様のご意向により一部編集、割愛させていただいております。
この動画を再生するためには、JIMA会員にお配りしたパスワードが必要となります。パスワード取得方法は文末をご覧ください。パスワードは定期的に更新されます。
(写真は、左上から時計回りに、徳永氏、今井氏、井上氏、そして道上氏)
テレビ離れが顕著な若年層にニュースやコンテンツをどう届けるか
今回のオンラインセミナーではまず冒頭に短尺動画(ショートムービー)プラットフォームとして若年層を中心に幅広い世代で利用者が急増しているTikTokのマーケティング、ニュース配信事業をそれぞれ統括する徳永裕之氏と今井佑氏から、現在のTikTokの利用状況、そしてニュースメディアパブリッシャーがどのようにプラットフォームを活用しているかについて、豊富な事例やデータを交えながら紹介がされました。
TikTokといえば口パクやダンス動画が多く投稿されていると思われる方が多いかもしれませんが、最近では、エンタメ、教育系、動画版ブログの「Vログ」、そしてニュースコンテンツ含め、投稿、閲覧されるコンテンツのジャンルの多様化が進んでいることが示されました。
また、2020年8月に国内外の大手メディアと連携し、正確で信頼できるニュースコンテンツを届けることを目指す取り組みとしてスタートした「#TikTokでニュース」を通じ、現在では44の媒体、週間再生回数1.5億回、250万フォロワーまでに成長していることも紹介されました。ニュース原稿の逆三角形の文章構造や理解を助けるテロップやナレーションは実はTikTokとの相性がいいこと、また効果的な投稿のコツなども数多く紹介いただきました。
続いて、独立したニュース番組として2021年2月に国内で初めてのTikTokアカウントを開設した日本テレビ『news zero』統括プロデューサーの井上幸昌氏からは、テレビを見ずにネットから情報を得る世代に向けて、どのようにしてニュースを届けるか、その問題意識が冒頭紹介されました。そして、そのために日々の運用を通じて得られた学びや教訓について、豊富な事例を通じてお話をいただきました。また、縦型動画のオリジナルコンテンツの制作体制をいかに持続可能なものにしていくか、人材育成などについての課題なども共有されました。
データに基づくトライアル&エラー、若い現場世代への権限移譲の必要性
プレゼンテーションに続き質疑応答のセッションでは、聴講者から事前に寄せられたものを含む以下のような具体的な質問に対し、プラットフォーム運営、ニュース制作のそれぞれの現場から得られた貴重な気づき、視点を回答いただきました。
- 他SNSとの使い分けについて
- 既存メディアとどうシナジーを生み出すか
- 今後のマスメディアと動画活用(共存)について
中でも、スマホネイティブな若手世代に動画制作を自由に任せてみるなど、トライアル&エラーを行うことで見えてくるものがあるのではないか、という指摘は複数の登壇者から何度か寄せられていて、とても印象的でした。
参加者からのアンケートにも「具体的な事例が豊富で、その解説も含めて非常にわかりやすかったです。」、「色々とアップデート出来、とても勉強になった。」などの回答を頂きました。JIMA会員の方であれば一部編集をしたアーカイブ動画全編が視聴可能ですので、ぜひご覧ください。
今後もJIMAのセミナーでは、メディアが直面するさまざまな課題を取り上げ、より良いメディア運営に向けてなすべき課題などについて議論を進めていく予定です。同じ課題を抱える皆様のJIMAへの参加をお待ちしています。
本セミナーのアーカイブ動画は、会員の方であれば視聴いただけます。希望される方は、所属されている企業、媒体が既にJIMA会員であることを確認の上、JIMA事務局までご連絡ください。
(文責 / 撮影:JIMA事務局)
動画視聴用パスワードを忘れたら?
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