シリーズ : メディアの現場から

「読者を知る」ことがより求められる2020年、何ができるのか議論したい——MarkeZine編集長 安成蓉子さん

投稿日:

聞き手:JIMA理事/令和メディア研究所 主宰 下村健一さん

 

マーケティング実務者向けの専門Webメディア「MarkeZine」は、読者像を明確にし、企画・制作の価値観を編集部内でしっかり共有しています。また、会員制を軸に、サブスクリプション型の事業も展開し、読者像を定量的・定性的に把握できる環境を構築しています。
そんなMarkeZineの編集長を務める安成蓉子さんは、専門のマーケティング分野の知見から、2020年にはメディアに大きなパラダイムシフトが起こる可能性を指摘します。そのパラダイムシフトにあって、MarkeZineの知見や視点はどう貢献するのでしょうか。インタビューワーを務めたJIMA(インターネットメディア協会)理事でジャーナリストの下村健一も、安成さんの新しい提案に興味津々です。(事務局)

聞き手:JIMA理事/令和メディア研究所 主宰 下村健一さん

2020年、メディアに起こるパラダイムシフト

安成:これ、新春第一弾の記事なんですよね。

下村:そうそう。

安成:ここらへんに、ねずみの置物をあとで追加してもらいましょう(笑)。

下村:じゃあ、改めてあけましておめでとうございます(笑)。

安成:2020年もよろしくお願いいたします!

下村:新年になっちゃいましたねー。MarkeZineというメディアをやっている中からネット全般を見ていて、一番安成さんが「2020年、ここに注目している」というポイントは何ですか。

JIMA企画:メディアの現場から #11 - MarkeZine編集長・安成蓉子さん
MarkeZine編集長・安成蓉子さん

安成:マーケティング業界よりの話になってしまうかもしれませんが、今年1月から施行されるCCPA(米カルフォルニア州消費者プライバシー法)や、日本でも今年は個人情報保護法の改正が予定されており、パーソナルデータの取り扱いには引き続き注目しています。

下村:そこをもう少しほぐすと? 単に「取り扱いに注意しましょう」という話じゃないですよね。

安成:これまではWeb上の行動データを大量に集めて、それを基に消費者の行動を類推するプロファイリングやトラッキング、ターゲティングに利用されてきました。でも、これからは、ユーザーのデータを勝手にのぞき見して、企業が活用することは許されない時代になっていきます。

下村:はい。で、許されないから、代わりにどうするか。

安成:そうなった時、企業は「わたしのデータを使ってもいいですよ」と、好意的にデータを提供してくれるような関係をユーザー、顧客と築けるかが、要になってきます。つまり、これまでの新規顧客獲得重視の施策から、データを提供してくれるような深い関係性を築けるロイヤル顧客重視の施策へ、軸足が移っていくのではないかと思います。

下村:なるほど。そういう軸足の移動は、JIMAの所属メンバーにとっても自分ごとになりますか。

メディア企業にとっても、大きなパラダイムシフトだと思っています。視点が変わることで、コンテンツ企画の方法も、作ったコンテンツの配信戦略も変わる。

安成:事業会社だけでなく、メディア企業も十分に関係がある話だと思います。たとえば多くのネットメディアは、大量のPVを集めて、認知獲得とマネタイズをしてきたと思います。これは事業会社における新規顧客の獲得にあたると思いますが、これからは自分たちの媒体を熱心に読んでくれているのは誰か、ロイヤル読者を定量的・定性的に把握して、それを基に逆引きして読者を拡大していく取り組みが必要になると考えています。
これは、メディア企業にとっても、大きなパラダイムシフトだと思っています。視点が変わることで、コンテンツ企画の方法も、作ったコンテンツの配信戦略も変わる。2020年度は、この“逆引きの発想”を、私たちメディア企業も意識していく必要があるのではないでしょうか。

下村:JIMAにはジャーナリズム全般や経済専門など多様なテーマの媒体が集っていますが、そういう媒体にも“逆引き”が必要ですか。

安成:そうなんです。政治がテーマだったり、事件がテーマだったり、トラディショナルなメディアは昔から培ってきた強いジャンルをそれぞれお持ちだと思います。でも、リアルな読者の姿は、ネットの時代になって大きく変わってきている気がします。
昔は、雑誌だったらその雑誌を買って読んでいる人が読者でしたが、今は生活者がメディアのコンテンツに出会う場は、SmartNewsだったりTwitterだったり、大きく広がっています。メディア企業側が思ってもいないような読者にリーチして、支持されている可能性もあるでしょう。
自分たちのメディアのコンテンツを楽しみ、媒体を支持して読んでくれている読者像は、きっと昔とだいぶ変わっていると思うんです。そこをきちんと定量的かつ定性的に捉えられているメディアってどれくらいあるのかな、あまり多くないんじゃないかな……。そこのところを、もう一度見つめ直すタイミングが2020年度かな、と個人的に思っています。

「誰に向かって届けるか」だけでなく、「読者は誰なのか」を知る

令和メディア研究所主宰 JIMA理事 下村健一さん
令和メディア研究所主宰 JIMA理事 下村健一さん

下村:見つめ直しなんて、いままでそういうことの必要性に関心がなかった媒体は、そもそもどうやったらいいの? というレベルだと思います。そこに対してMarkeZineから提供できるノウハウはありますか。

安成:前提として、私たちMarkeZineは専門メディアなので、たとえば、JIMAの会員メディアの『東洋経済オンライン』や『BuzzFeed Japan』など、広い読者を対象としている媒体とは立ち位置は異なります。でも、専門メディアであるからこそ、読者が限定されているので、読者のデータベースを構築していく必然性は、2006年5月の媒体の立ち上げ時から認識して取り組んできました。いまはその読者基盤を基に、サブスクリプションをはじめ、新たな複数の事業を展開しています。
読者のデータベースを分析すれば、いま私たちの媒体を、毎日来訪して読んでいる人はどの年代の人が多くて、男性と女性の割合はどれくらいで、どんな人がたくさん読んでくれているのかを、定量的に紐解くことができます。また、それとは別のベクトルで、実際に読者の方と話す場を定期的に催していて、ヒアリングも並行してやっています。

下村:それはJIMAにいるほかのメディアの人たちにも使えるスキームですか。

安成:スキームもあると思うのですが、そもそも「読者を知る」ということを《必要だと思っていない》方も多いのではないでしょうか。「私たちはこういう媒体だから、こういうジャンルのコンテンツを作っていれば、読者はついてくるはず」と思っていないでしょうか。
もちろん媒体として長年築いてきたブランドは大事ですが、1人のロイヤル読者を見つめ直し、立ち返ることで、新しい視点が見えてくるんじゃないかと。そういうことも提案していきたいなと思っています。

下村:それ、結構ゆさぶられる人が多いと思います。

安成:どうでしょうね(笑)。

下村:もちろん、例えば私だってテレビ番組でしゃべる時には、「朝の番組か/夜の番組か」「主たる視聴者はみのもんたファンか/筑紫哲也ファンか」等、聞き手をイメージして語り口を変えることはしてました。でもやっぱり、我々が最優先で叩きこまれてきたのは、「自分は誰に向かって伝えたいのか、明確に意識せよ」ということなんですよ。ターゲットを、まずこっちから設定する。たとえばTVリポーターだったら、語りかける相手の人物像を具体的に思い描け、と。
それとはベクトルの向きを反転させよう、ということでしょう?

本当にそのターゲットに届いているのか、その人たちに支持されているのかどうか、検証しないといけないと思っています。今はそれができる時代になっているし。

安成:いや、もちろん「誰に向かって伝えたいのか」は重要で、私たちもきちんと定義しています。でも、本当にそのターゲットに届いているのか、その人たちに支持されているのかどうか、検証しないといけないと思っています。今はそれができる時代になっているし。
だから逆の方向から、自分たちのコンテンツは想定している読者に届いているのか、どのメディアも振り返るべきタイミングなのではないかと思っています。検証した結果、合致していればもちろんいいし、多くの企業は結構ギャップが見えてくると思います。でも、そのギャップを紐解くことで、新しい事業のタネや企画が出て来る可能性がありますよね。
そこに、いまメディア企業の方が悩んでいる課題を解決するヒントが、潜んでいるんじゃないかな。

下村:隠れロイヤル読者から鉱脈を見つけよう、と。

安成:「自分たちの読者を正しく認識できていますか?」ということは、問いかけてもいいのかなと思います。

「SNSでコンテンツが広がるメカニズム」セミナーを企画

下村:そういう発想や問題意識を持ってJIMAに入られて、セミナー担当理事として、実際に企画を今準備中なんですよね。

安成:2月20日(木)に、「SNSでコンテンツが広がるメカニズム」というJIMAの会員向けセミナーを企画しています。SNS時代になって、誰もがSNSで情報を取得したり、手軽に発信・拡散できる時代になりました。同時に、生活者がコンテンツに出会う場として、SNSの影響力が増しています。コンテンツを読者に届けるチャネルとして、重要度が増しているSNSとの付き合い方を、データと実務の両面から一緒に考えたいと思っています。
ゲストには、Twitter Japanの竹下洋平さんと、『新R25』の渡辺将基編集長をお招きします。大手プラットフォーマーのTwitterのデータをもとに、ニュースが広がるメカニズムを共有。そして、現にSNSでのコンテンツ拡散に強いメディア『新R25』の実際の取り組みに迫ります。ぜひご参加ください!

下村:会員にとって、かなり嬉しい企画ですね。

安成:JIMAに求めているものって、人によって違うと思っています。それこそ、「ネットメディアでジャーナリズムをどう発揮していくか」というメディアもありますし、「デジタル時代のビジネスモデルをどう構築すればいいか」など、ビジネス課題をもって参加されている方々もいます。JIMAの目的をどれか1つに絞るのは難しいのですが、私なりの切り口で何か貢献できればいいな、と思っています。

下村:“私なりの切り口”……それが一番いいと思いますよ。本日の対談にあたって、「MarkeZineとJIMAの関わり方を説明できる機会ができて良かった」と打合せでおっしゃってましたよね。

安成:「なんでMarkeZineがJIMAに入っているの?」って思っている方も、少なくないと思っていまして……。

下村:ご自身で、JIMAのなかで「異分子だな」と思うことがあるんですか。

安成:それはやっぱり、実際そう思います(笑)。私が理事に入ったのは最後の最後の段階で、2019年4月にMarkeZineの編集長になったタイミングで、「JIMA理事会のダイバーシティを保ちたい」ということでお声がけいただきました。トラディショナルなメディアの方が多く、ウェブメディアを主軸にビジネスをしてきた私たちとは文化も前提も異なるので、私たちがJIMAに加わって提供できることがあるのか、考えました。

質の担保は、ビジネスモデルの確立から

下村:異分子と思いながらも、オープニングイベントからド真ん中でパネルディスカッションの登壇者のお一人だったじゃないですか!

安成:はい。貴重な機会をいただきました。

下村:あの場で何か、「われわれはこういうスタンスでいくぞ」という基礎は作れました?

安成:シンポジウムのイベントでは、ネットメディアの健全性やジャーナリズムを議論する前に、継続的にメディアを運営できるビジネスモデルを構築する必然性も提示させていただきました。MarkeZineとして、JIMAに提供できる視点を示すことができたと思います。

下村:「JIMAは食わねど高楊枝」ではダメだ、と。

安成:ネットメディアのコンテンツの質を担保するためにも、きちんとしたビジネスモデルの確立は必須だと信じています。MarkeZineは、メディア企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)をテーマとしたコンテンツも長年発信してきたので、そんな視点からJIMAに貢献できればとも考えています。

下村:では逆に、JIMAから何か吸収したいことはありますか。

安成:トラディショナルなメディア企業の価値観や判断基軸、そして編集体制など、知りたいですね。長年培っているからこそできている完成形もあると思うので、そのあたりも伺えたらと思っています。

下村:それを問うことで、逆に「それが完成形でいいの?」という反問が湧いて来るかもしれないですね。完成って言ってはいけないんじゃないの、とか。

安成:アジャイル的にやっていかないとね。

下村:サグラダ・ファミリアみたいに作り続けないといけない、とか(笑)。

記事の信頼性は「正しさ」と「らしさ」が決め手

下村:JIMAが掲げる《ネットメディアの信頼性を高める》ための取り組みとしては、いま編集長の仕事をされるなかで、どんなことに留意していますか。記事作りのガイドラインのようなものは定めていらっしゃる?

安成:フローは一通り構築しています。でも、信頼性があるかどうかって、ガイドラインを整えることも大事ですが、「読者の期待を裏切っていないか」とか「読者の期待に応え続けられるか」というほうが大事だと思っているんです、私は。
たとえば正しい内容のコンテンツだとしても、「これがMarkeZineに出るの?」と言われるコンテンツは、読者の期待を裏切っていると思います。MarkeZine《らしさ》がないコンテンツは、たとえ内容に《正しさ》があっても、読者の信頼性を失ってしまう。その2つの面でメディア運営をしていかないといけないと考えています。

下村:「MarkeZineらしい/らしくない」って、何を基準に考えているんですか。

安成:世の中にマーケティングの領域を扱うメディアは多数ありますが、MarkeZineの独自性は「データ」「実務」「実践」「再現性」だと定義しています。それらの視点を満たしているか、企画が上がった段階で議論します。もしそれが満たせていなかったら、「こういう切り口で取材しないとダメだよね」と提案し、作って行く感じですね。

下村:なるほど。それぞれの記事の土台に、いくつかの視点が確立されているんですね。

安成:自分たちの媒体の特性や強みを定義して企画に落とし込むというのは、読者の信頼を裏切らないという意味でも大事だと思います。

下村:この対談シリーズで、以前の回でも「らしさ」の議論が出ましたね……。

安成:Forbes Japan Web編集長の林亜季さんがお話しされていて、とても共感しました。

下村:そうだそうだ。「らしさ」と「PV」とのせめぎ合い、という話になったんですが、そこはもう超えているんですね。

PV至上主義に陥らないための、いくつかの評価軸

下村:たしか安成さん、以前のインタビューで「PVは追い求めていません、良ければ嬉しいけど」とおっしゃってましたよね(「Key Person・第9回」)。なぜそこまで言えるんでしょう?

安成:会員制のビジネスモデルを作っていて、PV以外の評価指標もきちんと定めているからでしょうか。

下村:次々回、4月のJIMA会員向けセミナーのテーマ「サブスクリプションは、PV至上主義を打破できるか?」に若干通じるところが。

安成:初めの方でもお話ししましたが、私たちも、実はサブスクのビジネスをやっているんですよ。

会員が獲得できたのか、最後まで読まれているのか、話題を提供できているのか、といったPV以外にも評価する軸をいくつか持っています

下村:だから、PVを気にしないと言えちゃうのかな。でも、NHKだって広告収入頼みじゃないのに、やっぱり視聴率を気にするじゃないですか。発信する以上、多くの人に見てもらいたいという欲望はあったりすると思うのですが、それもない? 「より大勢に」ではなく、「この人たちに」に徹してるということですか。

安成:もちろん、一人の編集者としては、PVが高いと嬉しいし、Google Analyticsなどで数値を把握しています。そこもきちんと評価しますけど、それとは別に、私たちがコンテンツを届けたいと思っている人たちに読まれているのか、会員が獲得できたのか、最後まで読まれているのか、話題を提供できているのか、といったPV以外にも評価する軸をいくつか持っています。そこは媒体によって違っていいと思うし、それが自社で確立できていれば、PV至上主義という議論からは抜け出せるのではないでしょうか。

下村:そこは多くの媒体社の課題ですね。その呪縛から抜け出せない書き手からすると、一種の憧れに近いんじゃないかな。

安成:でも、PV至上主義の現状が嫌だったら、それに代わる新たな事業モデルを創っていかないといけないので、そこはどう決断するかだと思います。

「新しい事業を創る」という意識が、自分のオリジナリティ

下村:もう何度も「事業」という言葉が出てきていますが、安成さんは編集者になる前は、どんなキャリアを歩まれていたのですか?

安成:大学卒業後は、実は専門商社に入社して、法人営業をしていました。でもそれがかえって、とても良い経験でした。当時の社長は三菱商事から来た方で、「既存のビジネスを回していくことも大切だけど、ここは商社なんだから、自由に発想してビジネスを創りなさい」といわれたんです。それはいまでもずっと心に残っています。いま私は編集者ですが、編集という枠組みに囚われず、事業を創ることが自分のミッションだと思っています。

下村:結果的に商社を経由したことが良かった、と。

安成:そうですね。「ビジネスモデルを創るんだ」と、そういう思いをもってやってきたことは、私のオリジナリティだと思っています。2012年から翔泳社で編集者の仕事をしていますが、コンテンツ作りと平行して、デジタル時代の出版社の新しいビジネスモデルを創るために、試行錯誤しています。

2020年はより若い世代で、自由な発想ができる機会を

下村:その「試行錯誤」は、JIMAの場でもできますか。

安成:それこそ、私は新しいデジタル時代のメディアのビジネスモデルを創るヒントを得たり、そういうことを議論したいと思ってJIMAに参加したのですが、いまはあまりそれをおおっぴらにいう雰囲気でもないな、と思っていて……(笑)。JIMAの運営側の意向だけでなく、理事会以外の参画社のみなさんからも、自由な意見や問題提起が出るようになればいいな、と思います。

下村:まだ新しい組織で様子見モードの方が多いけど、遠慮は無用ですよね。

安成:メディアの課題って、メディアのサイズや向き合っている読者によって、全然違うと思うんです。PV至上主義といっても、その大変さとか、重大さはメディアで全然違うので、もっと自由にテーマを出して議論できるといいな、と。いろんな意見がボコボコ湧いてくるといいなと思います。

下村:「これからボコボコにするぞ宣言」ですね、この記事は。

安成:セミナー起点でもいろいろなテーマを扱って、その興味関心で集まる分科会ができて自走していくようなコミュニティが、JIMAの中でもできるといいな、と思っています。そのきっかけを作るのが、セミナー部会の担当者としてのミッションのひとつだと思っているので、2月は頑張ります!

下村:これは、いいタイミングの対談でしたね(笑)。そういうテーマを100個くらい出せたらいいですねぇ。

安成:JIMAの中で意見を交わしやすい環境を作るために、Slackも導入していただきましたし。あと、JIMAが主催するセミナー以外にも、同じ課題を持つ加盟社にとって有意義な会とか集まりがあれば、そういうものも紹介しあってもいいのかな、とも思います。

下村:紹介してもいいし、なんなら共催したっていいし、いろんな形で外とつながってもいいですよね。

安成:もうちょっとフレキシブルでいいのかなと思います。

下村:そう考えると、コテコテのジャーナリズムもいるし、プラットフォームもいるし、いろんな形の人が集まっていることは、フレキシブルに動くにはとてもふさわしい場ですね。

安成:あと、若い人を増やしたいですね。いま勢いのあるネットメディアの現場にいるのは、20代から30代の前半の方が中心です。そんな人たちにも参加してもらって、どういう視点でコンテンツ作りに向き合っているのか、上の世代の人たちも知っておいたほうがいい。

下村:確かに。いま理事では最年少かな、安成さんが。

安成:そうだと思います。私より下の世代の人たちにも、仲間に入ってほしいです。次の世代を担う、現場で活躍している若手の人こそ、いまJIMAで話しているような、メディアの信頼性の問題を考えてもらうきっかけを、提供していきたいです。

下村:JIMA-U25とか?。 2020年が楽しみになってきましたね!

安成:私も積極的に発言していきます(笑)。

下村:JIMAの活性化を、ネットメディア界全体の向上に繋げていきましょう!

(まとめ:岩崎史絵/写真:ATZSHI HIRATZKA)